プラモデル販売店の閉店が多くなっている理由


2018年の夏に新宿にある大きなプラモデル販売店が閉店すると発表したことが、ネット上で話題になったことがありました。その話題に代表されるように、近年では全国でプラモデル販売店の閉店が多くなっています。そこで、この記事ではどうして多くのプラモデル販売店が閉店するようになったかについて、考えられるいくつかの理由を紹介して行きます。参考サイト-買取コレクター:プラモデル 買取

プラモデルで遊ぶ子どもの数が少なくなっている

まず最初に考えられる理由は、ご存知のように日本では少子高齢化がどんどん進行して来ているため、かつてはプラモデル販売店の主な客層だった子どもの数が減って来ていることです。プラモデルを買って遊んでくれるメインターゲットである子どもの数が減れば、お店の経営が厳しくなってしまうことは仕方がないことだと言えるでしょう。

しかも、元々数が少なくなっている子どもの中で、さらにプラモデルを作って遊ぶ子どもの割合も減少して来ているのです。コンピューターゲームの台頭などの世の中の変化により、多くの子どもたちにとってプラモデルがそれほど魅力的なおもちゃではなくなって来ているのだと思われます。

また、塾や習い事などで忙しい生活を送る子どもが増えていることで、作るのに時間や手間がかかるプラモデルが敬遠されるようになったことも、そのようになった理由の一つだと考えられます。

大人のプラモデル愛好家が減少している

次に考えられる理由は、日本において大人のプラモデルの愛好家が減少していることです。日本においてと前置きしたのは、中国を始めとする海外の国の中には、プラモデル愛好家が増えている国が少なくないからです。そのため、プラモデルの生産自体は必ずしも減少しているというわけではなく、輸出量に関しては以前よりもかなり増えているほどの盛況ぶりとなっています。

しかし、国内に目を向けるとプラモデルを作ることを趣味としている人は減って来ていると言われており、そういった人たち向けの販売店の中には経営を続けられなくなるところが増えているのです。そのように大人のプラモデル愛好家が減って来ているのは、原油価格の上昇や人件費の高騰などにより、値段が高くなっていることが大きな原因だと考えられます。

特に戦車などのスケールモデルにおいては、昔よりもリアリティが求められるようになっていることから、細かい部品が増えるなどの理由で値段がかなり上がって来ています。日本の景気が上昇傾向になって来ているとは言われていても、一般の人たちの節約意識は依然高いままなので、プラモデルのために高いお金を支払おうと思う人の数も減っているのでしょう。

また、インターネットの進化やスマホの普及などにより娯楽の選択肢が昔よりもずっと増えて来ていることも、プラモデル愛好家が減っている大きな原因だと思われます。かつては熱心な愛好家だった人たちの中にも、他に楽しめる趣味が出来たことで、プラモデルへの情熱が薄れてしまった人が少なからずいるでしょう。

さらに、愛好家の年齢が全体的に上がっているので、家族を持って独身時代のようにプラモデルを楽しめなくなる人が増えていることも、その数が減少している見逃せない原因の一つと言えます。自分としてはプラモデルを作って楽しみたいと思っていても、接着剤や塗料の臭いや完成後に飾る場所が必要になるなどの理由で、家族が嫌がるために購入を控えなければならなくなることもあり得るからです。

プラモデルがヒットするような人気作品が少なくなっている

近年ではアニメや漫画などのメディアにおいて、登場するメカやキャラクターなどのプラモデルがヒットするような作品が少なくなっていることも、閉店する販売店が多くなってきている理由の一つだと考えられます。例えばバトルアニメや美少女アニメのように、登場人物のフィギュアが売れるような作品ではヒットが生まれているものの、プラモデルが売れるようなロボットアニメなどの分野では、残念ながらヒット作があまり生まれていないのです。

例えば日本におけるプラモデルの大ブームを作り上げたのは、ロボットアニメの金字塔と呼ばれる機動戦士ガンダムでした。その当時の大人気ぶりはガンプラブームとして、今でも多くの人の記憶に残っていることでしょう。

その後もガンダムシリーズは何本もの続編が製作されており、それらの作品から生み出されるプラモデルは一時のブームほどではないものの、それなりの売れ行きを保ち続けています。しかし、近年ではガンダムシリーズ以外にはプラモデルの世界で目立った業績を上げるような作品があまり生み出されておらず、ガンプラ頼りのような状況が続いています。

そのような状況では、ある程度固定化されたファン以外にプラモデルを買ってもらうことがあまり期待出来ません。

小規模なお店が大型量販店との競争に負ける

今の時代ではプラモデルに限ったことではなく、小規模なお店が大型量販店との競争に負けて、閉店を余儀なくされることが多くなっています。昔は商店街などに個人経営のプラモデル販売店がよく見られたものでした。しかし、近年ではそういったお店の数は激減しており、特に都市部ではほとんど見られなくなって来ています。

大型量販店は商品を大量に仕入れることで販売価格を下げることが出来ますが、売れる数が限られている小規模なお店では、同じような値引きをすることはまず不可能です。そのような価格競争に敗れる小規模なお店が増えているため、プラモデル販売店の全体的な数が減少しているのです。

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ネット通販の利用者が多くなっている

近年ではインターネット上の通販ショップを利用する人がとても多くなって来ていることも、閉店するプラモデル販売店が増える大きな原因となっています。実際のお店で商品を買おうとすると、営業時間に合わせて来店しなければいけませんし、お店への移動に時間や手間がかかります。

しかし、ネット通販ショップで買う場合にはそういった時間や手間をかける必要がなく、スマホやパソコンが手元にありさえすれば、いつでもどこでもすぐに注文することが可能です。しかも、ネット通販ショップは基本的に品ぞろえがとても豊富なので、自分の好きな商品を見つけやすいというメリットもあります。

そのように魅力的なメリットがある通販ショップを利用するようになったら、例えそれ以前には贔屓にしていたお店があったとしても、足を運ばなくなってしまう人が多くなるのも仕方がないことだと思われます。そのように、どの業界にも押し寄せている大きな流れがプラモデル販売店の経営を圧迫して、閉店するお店の増加につながっているのです。